井戸ポンプを修理するか交換するかは「年数」「故障の種類」「部品供給」「電気代と使い勝手」の4軸で判断する。寿命の目安は地上設置（浅井戸・深井戸）8〜12年、水中ポンプ10〜15年。消耗部ではメカニカルシール・ベアリング5〜8年、コンデンサ・圧力スイッチ5〜10年、隔膜タンク7〜10年が基準。メーカー保証は原則1年で材料・製造上の瑕疵のみ、空運転（呼び水不足）や凍結、砂噛み、電源起因は外れやすい。修理向きはコンデンサ不良、圧力スイッチ接点劣化、Oリングやメカシールの滲み、チャッキ（フート）弁の逆流、タンク事前圧不足などの“単発要因”。部品＋作業で数千〜数万円に収まりやすく、設置8年未満で他部健全なら修理優先が合理的。交換を勧めるのは、設置10年以上で主要部が複数劣化、ケーシング腐食や軸摩耗で静音・効率が戻らない、後継部品が供給終了、井戸条件に機種が不適（吸上げ限界超過・配管径不足）といったケース。深井戸ジェットの旧型で部品が出ないなら水中ポンプ化で配管損失を下げる“構造改善”が効く。省エネ更新は使用パターン次第だが、インバータ定圧は吐出を一定に保ち回転数を下げられるため、低流量が多い家庭や多蛇口同時使用、店舗・農業用途で10〜30％の電力削減が見込め、空運転保護・水撃低減・静音も付加される。一方、使用回数が少ない家では電気代差は小さく、更新目的は信頼性と快適性の底上げになる。費用判断は、旧機の年間修理・停止損失と新機の総額（本体・撤去・配管電気工事）＋省エネ効果を同じ期間（例5年）で横並びにする。現場フローは①現状把握（設置年・型式、電流値、吐出圧、騒音・振動、タンク事前圧、逆止保持、絶縁抵抗）②費用比較（修理見積／更新見積／停止リスク）③部品供給と保証（メーカー1年＋施工保証の有無）④省エネ・快適性のスコア化で閾値超なら更新へ。更新時は吸込配管を“短く・太く・緩やかな上り勾配”に整理、吸込口は井戸底から30〜50cm離隔、不要な高所ループ排除、フレキ継手で配管応力と振動を逃がす。電源は専用回路・アース・漏電遮断器・サージ対策を整え、圧力タンク容量を適正化して短サイクルを防止。寒冷地は断熱とヒーターを連続施工、呼び水系のパッキン類は一式新品に。再発源になりやすい井戸側要因（水位低下・砂・鉄バクテリア）には、ストレーナー清掃、配管フラッシング、ジェットノズル／ベンチュリのリフレッシュ、水中ポンプ化で先手を打つ。止水時間短縮には後継機の在庫・納期を事前確認し、相見積もりは数量根拠・工事範囲・保証書式を揃えて比較する。地域で探すなら「井戸ポンプ修理 つくば市」といった検索語で近隣拠点・夜間対応・到着目安を確認し、症状ログ（起動圧・停止圧・電流・音・漏れ位置）と写真を共有すると診断が速い。これらを順守すれば、修理延命と省エネ更新の境目が明確になり、無駄なコストとダウンタイムを最小化できる。